食物アレルギー 経口免疫療法 (2)
10年ほど前に、「アレルゲンを計画的に食べさせるとアレルギーが治る」と経口免疫療法が全国で一斉に行われるようになりました。確かに、食べられる量は増えましたが、アレルゲン摂取時にアレルギー症状を起こすことも珍しくありませんでした。そして、牛乳の経口免疫療法を実施している患者さんが、牛乳を飲んだ後に重症なアナフィラキシーを起こしてICUに入院した出来事をきっかけに、経口免疫療法の見直しが進み、現在の小児アレルギー学会の見解は、「経口免疫療法は、研究として行われるべきで、一般臨床には推奨しない」となっています。