免疫療法

免疫療法の正式な医学用語は「アレルゲン特異的免疫療法」といいます。
免疫療法の歴史は古く、100年前からある治療法です。私が医師になった40年前にも行われていました。その当時は、アレルギー性鼻炎や喘息の患者さんに対して、ハウスダストのエキスを注射していました。注射なので痛みもありますし、アナフィラキシーなどの全身反応を起こす危険性がある、その割にあまり有効でなかったようで、日本では次第に行われなくなりました。一方で、欧州では20年ほど前から舌下免疫療法の安全性と有効性が報告されるようになり、その後に日本でもアレルギー専門医の間で免疫療法が再び注目されるようになりました。2014年に日本でもスギ花粉症患者の増加を背景にスギ花粉症に対する舌下免疫療法のお薬が発売になりました。