グローバルナビゲーションへ

本文へ

ローカルナビゲーションへ

フッターへ



TOP >  院長ブログ >  アレルギーの検査 (4)

アレルギーの検査 (4)


今までは、アレルギーの検査の意義についてお話ししましたが、勿論、この検査にも欠点はあります。例えば、スギ花粉症の患者さんでは、スギ花粉に対する特異的IgEが増加していますが、スギ花粉症に対する特異的IgEが増加していてもスギ花粉症状がない方がいます。したがってスギ花粉症の診断には目の痒みやくしゃみなどの症状と検査結果の両方を照合して行うことが重要です。学童の卵白に対する特異的IgEが増加しているだけで卵白アレルギーと診断されて、給食で卵白摂取を制限している症例を経験することがありますが、この場合も卵白に対するIgE増加に加えて負荷試験で実際に症状が誘発されることの確認が卵白アレルギーの診断に必要です。すなわちアレルギーの検査はアレルギー疾患の診断に重要ではありますが、まずはアレルギーを疑う症状があることが不可欠であり、検査の結果は、生体の反応を100%予想できる検査では無いとの認識が重要です。